2011年3月1日火曜日

先日行われたUFC127「Penn vs Fitch」のWOWOW観戦レビューです。
今回はオーストラリアのシドニーで行われました。客のノリがベガスとは違いましたね。べガスの客のほうがMMAを理解しているように見えました。
会場が爆発するような試合はありませんでしたが、どの試合も中々見応えのある試合ばかりでしたねー。

ミドル級ワンマッチ
ニック・リング(Nick Ring) vs 福田 力(Riki Fukuda)

ここ最近は負け無しのリキに対して一度も負けたことが無いニック、両者ともにUFCデビュー戦で気合いが入っています。1Rはスタンドでの攻防からリキのタックルが決まりだします。ただテイクダウン後は攻めあぐねている様子のリキ。ニックの防御が上手い。互いに決定打がなく1R終了。2Rに入っても両者決定打は無し。3Rに入ってタックルを警戒するあまり手数が減るニックと、それでもテイクダウンを狙うリキの消耗戦が続きました。
ニックが終盤でアームロックを狙うも決まらずブレイク。残り15秒でブレイクがかかりスタンドで再開するも、互いに距離を取り試合終了。

3R 判定3-0(29-28,29-28,29-28)
ニック・リング def 福田 力

???これはおかしい!スタンドでは互角というかお互いに決定打は無し、テイクダウンをガンガン決めていたリキが確実に勝った試合でした。
試合後ダナ・ホワイトも審判が間違っていると言ってます。これではリキが可哀想だ。


ヘビー級ワンマッチ
マーク・ハント(Mark Hunt) vs クリス・トゥクシャー(Chris Tuchscherer)

ややメンタルにムラがあるハント、今回はUFC2戦目です。対するクリスはUFC4戦中3敗しています。ここはスカッとハントに勝ってほしいところ。
ハントはリラックスした様子。ハンドスピードもあり動きも悪くない。1Rからパンチで相手を翻弄、徐々にそのパンチが的確に相手を捕えていきます。1R中盤クリスにドクターチェック、かなりの出血があります。止められる雰囲気もありましたが試合は続行。
再開後、いつ止められてもおかしくないクリスは勝負に出ます。クリス再開直後にハントをテイクダウン、そのままアームロックを狙います。いつものハントならココでタップしてもおかしくありませんでしたが、今回は意地と地力でなんとか耐えます。クリスが諦めてパウンドを落としたところで1R終了。
2R、クリスの左目は半分塞がってます。ハントの打撃を恐れてなのか、クリスは中々ハントの中に入っていけません。スタンドで詰めよるハント、相手の動きに動じず右フック1閃!クリスダウン!

2R KO
マーク・ハント def クリス・トゥクシャー

ハント、5年ぶりの勝利です!スカッとした良い試合でした。
ただ相変わらずハントの寝技はダメダメでしたねー。



フェザー級ワンマッチ
チャン・ティエチェン(Tiequan Zhang) vs ジェイソン・ラインハート(Jason Reinhardt)

フェザー級だけあって動きが速い!スタンドでジェイソンの頭が下がったところを、チャンがガッチリフロントチョーク!そのまま決まって試合終了でした。

1R フロントチョーク
チャン・ティエチェン def ジェイソン・ラインハート

チャンって選手ですが全然知りませんでした、すいません。この試合のインパクトで次戦が楽しみになりました。いやー、全てが速かった。


ミドル級ワンマッチ
カイル・ノーク(Kyle Noke) vs クリス・カモージー(Chris Camozzi)

カイルは地元なんですね、声援が凄いです。
この試合も展開が速かった。カイルがクリスのテイクダウンに成功、そのままマウントを取り、クリスが立とうともがいている間にバックに回りチョーク!

1R リアネイキッドチョーク
カイル・ノーク def クリス・カモージー

カイル良い選手ですねー。母国興行ということで気合いも入っていたでしょう。テイクダウンからチョークまでの流れがとても上手かった。


ライト級ワンマッチ
デニス・シバー(Dennis Siver)  vs ジョージ・ソティロポロス(George Sotiropoulos)

ソティロポロスも地元ですね、歓声が凄い。序盤は互いにスタンド勝負。
シバーの圧力にソティロポロスが押され気味の展開。1Rの中盤、シバーの左フックがソティロポロスを捕えダウンを奪う。
2Rも同じ展開と思いきや、後半から徐々にソティロポロスのパンチがシバーに当たり出します。3Rは互いに決定打が無いまま試合終了。

3R 判定3-0(29-28,30-28,30-27)
デニス・シバーdef ジョージ・ソティロポロス

グラップラーのソティロポロス、一度もシバーをテイクダウンを出来ませんでした。


ミドル級ワンマッチ
マイケル・ビスピン(Michael Bisping) vs ホルヘ・リベラ(Jorge Rivera)

計量でも激しく罵り合っていた両者、特にリベラのほうはビスピンを馬鹿にするようなビデオまで作っていて、ビスピンは怒り心頭の模様。これが後々エラい事になります。
ビスピンのパンチがスルドイです。気合も十分といった感じ。1R開始1分早々でビスピンがリベラをテイクダウン。速いです。ただリベラも直ぐに立ち上がります。スタンドで距離の取り合いをする最中、ビスピンが再びリベラをテイクダウン、膝をついて立とうとするリベラの顔面に膝を入れてしまうビスピン。これで試合は一時中断、反則です。試合後「故意ではなかった」とビスピンは主張していますが、リベラは効いた模様(か、休んでるのか)。これにビスピンがイライラし始めます。怒ってるなぁー。
1R終了時もビスピンはリベラに罵ってます。
2R、リベラは疲れてきたのか手数が減っていきます。リベラ、スタンドでガンガン削られていき、最後はビスピンがリベラをガードの上から殴り続けて膝から崩れおちレフレーストップ!

2R TKO
マイケル・ビスピン def ホルヘ・リベラ

試合後、ビスピンはリベラのセコンドに唾を吐きかけます。これがリベラ陣営の怒りを買ったのか、現在陣営はビスピンに対し何らかの処分を求めています。一方ビスピンは「マットに唾を吐いただけ」と主張していますが、ビデオを見直すかぎり確実にセコンドに対して唾を吐いています。ダナも何らかの処分をすると言ったそうですが、、。


ウェルター級ワンマッチ
BJ・ペン(B.J. Penn) vs ジョン・フィッチ(Jon Fitch)

BJ、前回から1つ重いウェルター級で試合をしています。前回のマット・ヒューズ戦のインパクトが余りにも凄かったため(21秒KO勝ち)、今回の試合もかなり期待です。対するフィッチ、UFCではGSP以外には負けておらず、タイトルを狙うにはここで負けていられません。
1R開始早々突っ込んでいくBJ、テイクダウンを狙いますがフィッチは易々とは取らせてくれません。金網に押し込まれたフイッチ、上手く体を入れ替えてBJを金網に押し込みます。フィッチのほうが金網際も上手く見えるなー。
中盤BJがフィッチのテイクダウンに成功!上手くバックに周りチョークを狙いますが、フィッチこれを冷静に対処。うまく反転しBJのクローズドガード状態へと変わります。コツコツと打撃を当てるフィッチ。フィッチが得意とする、「削るMMA」が始まったようです。立ち上がったフイッチ、BJにテイクダウンを仕掛けるも決まらず、1R終了
2R序盤、BJ飛び膝!も失敗、カウンターでフィッチにテイクダウンをとられるも、巧みに立ち上がろうとします。ですがフィッチもしつこい。立ち上がり際1度離れるも、すかさず組み付きテイクダウンを狙います。その最中、金網に押しこまれているBJの右縦肘がフィッチの鼻にヒット、フィッチ鼻血!
中盤、BJがフィッチに組み付いて腰クラッチからテイクダウンに成功!離れたいフィッチのバックに回ってチョークを狙います。しかしフィッチ、冷静に体を反転させてBJにコツコツパウンド開始。1Rと同じ展開だなー。BJが立ちあがったところでラウンド終了。
お互いに決定打のないまま3R開始。フィッチ、パンチからテイクダウン成功。BJに立たれるもフィッチ何度もテイクダウンを狙う。ホントしつこい。フィッチ、テイクダウン再び成功、またもやコツコツパウントで徐々にBJが削られていきます。BJ疲れたのか防御が甘い。攻め疲れしそうにないフィッチ、BJを押さえ込んだままコツコツパウンドの嵐。BJ脱出出来そうにない。そのまま試合終了。ほぼフィッチがBJを押さえ込んでいたラウンドでした。

3R ドロー(28-29,28-28,28-28)
ジャッジの1人はフィッチに入れました。

私が見た印象だとフィッチが勝ってもおかしくない内容でした。BJのテイクダウンとバックに回ってのチョーク、これが影響したんでしょうか。そう思うとドローも妥当かな。
試合後のBJのコメントを読むと、どうも落ち込んでるっぽいですね。判定に納得していないのか、それとも勝てなかったことを悔やんでいるのか。引退なんてことは考えないでほしいですね。

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