2011年3月23日水曜日

先日行われたUFC128「Shogun vs Jones」のWOWOW観戦レビューです。
今回はニュージャージーのプルデンシャル・センターで行われました。
日本の震災後の大会という事でショーグンやミルコが震災のお見舞いコメントがあり、日本で馴染みの2人の勝敗が気になるところです。
今回は凄かった。UFCの各階級の層の厚さ、最新鋭MMAの試合を見せつけられたように思います。

ヘビー級ワンマッチ
ミルコ・クロコップ(Mirko Crocop) vs ブレンダン・シャウブ(Brendan Schaub)

ミルコは2009年UFC復帰後の戦績は3勝2敗。ヘビー級の層の厚さから言っても、今回負けるとリリースになりかねない状況です。対するブレンダンのUFC戦績はここまで4勝1敗。ミルコが負けたゴンザガにも勝っています。
個人的にはミルコに勝ってほしいけど、難しいかな。。

1R、打撃は五分か。ブレンダンの力が強そうです。ブレンダン、ミルコの左ストレートにカウンターでタックルを決める。コツコツとパウンドを打つブレンダン。ミルコ、以前と比べてテイクダウンされた後のガードが上手くなってる。ミルコは致命傷はもらわずに立ち上がる事に成功。互いに決めてなく1R終了。

2R序盤、ブレンダンのタックルが成功。ミルコ、パワー負けしてる感じ。ミルコ、もがきながらブレンダンと距離を取ろうとしていた際に、ブレンダンの膝がマットについているにもかかわらず、顔面を蹴ってしまい注意が与えられる。
スタンドで再開するも、なかなか自分の距離で戦わせてもらえないミルコ。
ブレンダンに距離を詰められますが肘で相手を牽制します。ブレンダン鼻血出してる。ミルコ、肘の使い方が上手くなってる印象。ここでブレンダン、1Rでも注意されてましたがミルコの後頭部をまた殴ってしまい、減点1が与えられる。
再開後、ブレンダンは減点で焦っているように見えます。
ブレンダンが組みつきミルコの肘が入ったところで2R終了。

3R、減点もあってこのままならミルコ勝利か。徐々にミルコのパンチが入りだすも、ブレンダンのカウンタータックルが成功する。ミルコ、立ち上がるも再びストレートに合わされてブレンダンのタックルが成功。ミルコのストレートが読まれているかも。ただテイクダウンされても致命傷を受けないミルコ。試合は微妙にミルコペースかな。このままならミルコの勝ちかなぁと思っていたら、ミルコのミドルキックに合わせるようにブレンダンのフックが炸裂!ミルコが崩れ落ちたところにブレンダンがトドメのパウンドを1発落としたところで試合終了!!

3R KO
ブレンダン・シャウブ def ミルコ・クロコップ

びっくりした。。
試合は互角だったと思います。ミルコ、勝てそうな状況だっただけに残念。
試合後にダナは「今回がミルコのUFC最後の試合」とまで言ってたそうです。
これはリリース確定なんでしょうか。。


ミドル級ワンマッチ
ダン・ミラー(Dan Miller) vs ネイサン・マーコート(Nate Marquardt)

本来は秋山成勲が出場予定だったんですが、震災の影響で今回は欠場となり、代役となったのが前座でニック・カトーンと対戦予定だったダン・ミラー。ミラー、マーコート共にタイプが似ている。対戦相手が直前で変わった両者ですが、試合は中々面白い展開でした。

1R中盤、マーコートのテイクダウンを潰したミラーがギロチン!ミラー力が入ってる、、、も、マーコートは首を引っこ抜く。マーコート超冷静。終盤マーコートのテイクダウンが成功!ミラーは下からキムラを狙うも不発。マーコート、パウンドを打つもミラーが凌ぐ。ここで1R終了。1Rはマーコートが取ったか。

2Rもマーコートのペース。マーコートの打撃が徐々にミラーにあたりだします。決定打は無し。終盤マーコートがミラーをテイクダウン。テイクダウンに合わせてギロチンを狙うミラー。1Rと同じ展開か。マーコートがギロチンから脱出し、ポジションキープしたところで2R終了。このラウンドもマーコートか。

3R、疲れが見えるミラー。マーコートの打撃に、苦し紛れのテイクダウンをするミラーだが、逆に潰されてマーコートがトップをキープ。マーコート、休みつつも肘、パウンドとミラーをどんどん削っていく。
マーコートがトップポジションのまま試合終了。

3R 判定3-0(30-27,30-27,30-27)
ネイサン・マーコート def ダン・ミラー

マーコートの上手さが光る試合でした。


フェザー級ワンマッチ
エリック・コーク(Erik Koch) vs ハファエル・アスンソン(Raphael Assuncao)

すいません、二人とも知りませんでした。。
ここまでヘビー・ミドルと試合を見てきたので、フェザーの動きが超速く見えます。

1R中盤、アスンソンがコークの懐に入ってきたところをコークの右フックが入って試合終了。

1R KO
エリック・コーク def ハファエル・アスンソン

あっと言う間に終わっちゃいました。。


フェザー級ワンマッチ
ジム・ミラー(Jim Miller) vs カマル・シャルロス(Kamal Shalorus)

ジム・ミラーはダン・ミラーの弟。2009年のマック・ダンジグ戦から6連勝中です。カマル・シャルロスはイランの選手。すいません知りませんでした。
地元と言う事もあり、ジム・ミラーはココで勝ってタイトル戦線に絡みたいところでしょうねー。

1R、スタンドの攻防を見てても両者共に気が強そうです。シャルロスのほうが大振りなスタイル。ガンガン前に出るシャルロス。ホントに気が強いなぁ。ミラーはエンジンがかかっていないのか、イマイチいつもの強さが出ていないような。互いに決定打も無く1R終了。

2R中盤、ミラーの超低空片足タックルが成功、流れるようにシャルロスのバックを奪取して4の字フック、上手い&速い。ミラー、スリーパーを狙うがシャルロスも簡単に取らせません。時折見せるミラーのフェースロックで苦しそうなシャルロスですが、なんとか凌いで2R終了。

3R、シャルロス疲れてきたか?ミラーの打撃にガードが甘くなってる。最後はミラーの打撃にシャルロスがダウン、すかさずミラーはシャルロスにパウンドを打ちおろしレフリーストップ。

3R KO
ジム・ミラー def カマル・シャルロス

これでミラーは7連勝です。次回からはタイトル戦線に絡むんではないでしょうか。


バンタム級ワンマッチ
ユライア・フェイバー(Urijah Faber) vs エディ・ワインランド(Eddie Wineland)

ユライアはUFC初出場。待ちに待ったUFC登場です!ユライアは元WECフェザーの王者、対戦するワインランドも元WECのバンタム王者。両者ともに実力者同士の戦いです。

1R、打撃、組み付きからの攻防など見応え充分です。両者上手い。特にユライヤは攻撃が多彩です。ただ本調子のユライアはもっと凄いのでは。。初UFCと言う事で、多少なりとも硬さが出ているのか。互いに決定打はなく1R終了。ワインランドがユライアの光を消したような1Rでした。

2R、流石ユライアという展開。攻撃の方法を変え始めました。まずワインランドをテイクダウン。そして肘を落としてワインランドを削っていきます。立とうとするワインランドを再びテイクダウン、そして肘!完璧にユライアのペースです。トップをキープしたまま2R終了。ユライア、ホント上手い。

3R、ワインランドのパンチが見えてきたのか、ユライアの打撃が当たりだします。残り1分ちょっとでユライアがワインランドをテイクダウン。肘をガンガン打ちおろします。攻撃の手を休めないユライアに、防戦一方のワインランド。そしてそのまま試合終了。

3R 判定3-0(29-28,29-28,29-28)
ユライア・フェイバー def  エディ・ワインランド

やっぱりユライアは上手いですねー。決してワインランドが弱かったというわけではないと思います。ユライアには最新型MMAを見せてもらった気がします。噂ではこの後TUFのコーチになるみたいですね。


ライトヘビー級タイトルマッチ
ジョン・ジョーンズ(Jon Jones) vs マウリシオ“ショーグン”フア(Mauricio Rua)

タイトルマッチです。ショーグンは昨年5月に難攻不落と言われたLYOTOからベルトをもぎ取り、初めての防衛戦です。本来はラシャド・エバンスが対戦相手だったんですが、エバンスのケガで急遽ジョーンズとなりました。
ジョーンズは前回の試合でも分るように、非常に変わった戦い方をします。型にハマらない戦い方がショーグンに通じるのか、楽しみな試合でした。

1R、ジョーンズいきなり飛び膝!ショーグンこれを冷静に対処する。ジョーンズ組み付いて押し倒すようにテイクダウン。手足が長く、身長が高いジョーンズならではといった感じ。日沖のテイクダウンに似てるかな。テイクダウンから易々とショーグンのガードを片足を外すジョーンズ。ショーグンだって寝技黒帯なんですけどね。。
ショーグンがなんとかクローズドガードに戻すも、ジョーンズはガードの中からショーグンの顔面に肘!ショーグン、打撃を避けつつ立ったところをジョーンズの左ストレートがヒット!ショーグンフラフラになりつつも前に出る!うーん、力が入ってなさそうだなぁ。。ショーグン、ジョーンズの圧力に押され金網際に来たところを、ジョーンズが回転肘!タイトル戦なのに、なんだコレ、スゴイ。。ショーグン、なんとか1Rを凌いだといった感じ。

2Rも圧倒的でした。ジョーンズは前蹴りを出したり回転肘を出したりと相変わらず変則的。ショーグンはダメージと、この変則的な攻撃で攻めあぐねている印象。ジョーンズ、またもや押し倒しようにショーグンをテイクダウン。打ちおろしの肘をガンガン落としていきます。ショーグン防戦一方。ジョーンズ、ショーグンを跨いで膝十字を仕掛けようとしたところで2R終了。ジョーンズ、余裕っぽい。

3R、ショーグン、最後の力を振り絞るかのようにジョーンズのハイキックをかわしてバックを取り、膝から足首を取ろうとするも失敗。もつれ合ってジョーンズがトップをキープ。ジョーンズ、クローズドガードの中からパウンド!!ショーグン結構効いてる!!なんとか立ちあがったショーグンですが顔は腫れまくりでフラフラの状態。最後はジョーンズからボディフックをもらい、ショーグンはマットに崩れ落ちました。

3R KO
ジョン・ジョーンズ def  マウリシオ“ショーグン”フア
ジョン・ジョーンズ が新ライトヘビー級王者に。

ジョーンズ凄いです。。。強すぎます。ショーグンを簡単に仕留めました。
対戦相手によっては相性もあると思いますが、ジョーンズを攻略できる選手が今のところ思い当たりません。守りの堅いLYOTOでさえKOされそうな気がします。ジョーンズはまだ24歳(!)。これからまだまだ活躍しそうです。

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